辰が塘(たつがつつみ)
麓の下組(二区)に昔、辰という名の少年がいました。夏の暑い盛りに辰が居眠りしていますと、 「辰!水あびに行こうよ。」 と、友達の呼ぶ声が聞こえました。辰は、 「ああ、行くよ。」 と答えて友達といっしょに出かけました。
そのまま日が暮れても辰が帰ってこないので、大騒ぎになりました。大勢の辰の友達に尋ねても、辰を水あびに誘った少年は一人もいませんでした。
近隣の人々が辰の行方を捜して福応寺(ふくおうじ)の塘を訪ねたところ、辰は水死体となって浮かんでいました。辰を呼びに来たのは友達ではなく、塘に住んでいた古河童であろう、辰は河童に捉えられてしまったのであろうということになり、以来、この塘を「辰が塘」と呼ぶようになりました。
「辰が塘」の伝説は、その上流の諏訪神社裏雑木山の「子は清水」の伝説と同様に、何時代の出来事か、年代も住所・屋号・氏名も伝わっていません。
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