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西行もどしの岩(さいぎょうもどしのいわ)

ページ番号
1100397
更新日
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昔、西行法師が行脚の途次、国上寺へ参詣しようとお山の道をたどりました。道の側の大きな岩のところまで来ると、山火事にあったためか、土が黒く焦げ、柔らかい蕨(わらび)がたくさん萌えだしていました。4・5人の村の子どもたちが楽しそうに蕨を摘んでいました。法師はその様子を見て、 「これ、子どもたち、焼け山の蕨を摘んで、手を焼かぬようにするがよいぞ。」 と言いました。すると、一人の子どもが西行法師の顔を見て、 「お坊さん、お前さんも檜笠をかむって頭を焼かぬように気をつけなさいよ。」 と返事をしました。法師は驚いて、 「おやおや、これは一本まいった!このお山には子どもでさえこんな偉い知恵がある。きっとお寺にはよほど偉い人がおられるに違いない。自分はまだ修行が足りない。参るのはやめにしよう。」 と後戻りされました。
後に、村人はこの大岩を「西行もどしの岩」と名付けました。
西行法師が北越地方を行脚されたのは文治3年(1187)、奥州平泉から京都へ帰る途中であろうといわれ、もしくは別に北陸地方を行脚されたのだとも考えられています。歌が伝わっているので、行脚されたものと考えられます。
  あらち山さかしくだる谷もなく     かじきの道をつくる白雪   たゆみつつ橇の早緒もつけなくに     つもりにけりな越の白雪

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