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和尚と小僧(おしょうとこぞう)

ページ番号
1100412
更新日
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あるところに和尚と小僧がいました。和尚は人一倍欲張り屋でした。小僧は人一倍働き者で、洗濯やふきそうじもまめまめしくしました。
ある時、小僧は寺の用事で出かけましたが、途中、にわか雨が降ってきたので早く用事を済ませ、寺に帰りました。和尚は、小僧が早く帰ってくるとは思わなかったので、「小僧のいない留守に、うまいものがないか」と思い、あたりをうろうろ探していたところ、うまそうな御供餅があったので、「これでも食べようか」と"よろぶち"の灰汁の中へ二つ三つくべて、今、食べようと思っていました。その矢先、 「和尚様、ただ今帰りました。」 という大きな小僧の声がし、和尚もなすすべなく驚いて、灰汁をかけ、知らん顔をしていました。小僧は、 「和尚様、和尚様。今、隣の村に建前がありましてね。この"よろぶち"を土台とすると四方に柱が立って、ここにも柱が立っています。」 と火箸を"ブスリ"御供餅の上にさし、火箸とともに御供餅があがってきました。和尚が「シマッタ」と思っているところへ、小僧は、 「和尚様、和尚様。これは何でしょう。」 というと、和尚様は、 「それはおまえにさずかったものだから、食べなさい。」 といいました。
小僧は喜びながら、ここにも、ここにも…と、一本、また一本と刺したので、和尚は結局何も食べられず、小僧は"とんち"のおかげで、みんなごちそうになったということです。

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