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津軽火の玉石(つがるびのたまいし)

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1100367
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慶長年間(1596~1615)、弘前(現・青森県弘前市)の城主、津軽信牧候が、江戸表より航路帰国の途中のことです。佐渡沖合を通過する際、にわかに暴風雨に遭い、みるみる大波のため、御座船がくつがえらんばかりになりました。
かねてより、彌彦大神の御神威の広大さを聞いていた殿様は、激しく揺れ動く船中から、はるかに弥彦山に向かって鳥居奉納を誓って神助を願ったところ、たちまち海は静かになって、一同は無事、帰国の途につきました。
それからは、毎年使いをつかわして礼参を続けていましたが、鳥居献納のことはそのままに過ぎていきました。
すると不思議なことに、しばらくすると、毎夜のように、天守閣を中心に城内を二つの火の玉が大きなうなり声を発しながらぐるぐる飛び廻る、という異変が起こりました。城中一同は、毎夜毎夜、この現象にすっかり悩まされるという大騒ぎになりました。
驚いた津軽候は、さっそく城内をくまなく調べたところ、この二つの火の玉石はちょうど大人の頭ほどの大きさの石であることが判明しました。
津軽候は心中深く思いをめぐらしたところ、彌彦神社に自分の誓願を果たしていなかったことを思い出し、さっそく工事にかかり、元和3年(1617)9月、めでたく大鳥居を奉納したと伝わります。
同時に、この霊威を示した火の玉石もいっしょに彌彦神社に納められました。
現在、この二つの火の玉石は、俗に「津軽火の玉石」「重い軽いの石」と呼ばれ、表参道神符授与所前の一角に安置されており、昔から、心願のある時これを持ち上げられれば事は成就し、重くて上げられない時はかなわないと言われ、今も熱心にお祈りしている人々を見かけます。

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